同僚がうつ病で落ち込んでいるので、励まそうとみんなで明るく盛り上げているのですが、かえって逆効果の気がします…
よくある誤解ですが、患者さんを元気づけようと周囲の人が努めて明るくします。しかし、うつ病の患者さんは一緒に明るくしたくてもできないため、周りとのギャップにどんどん気持が落ち込んでいき、症状が悪化してしまいます。基本的に、うつ病の患者さんに対しては、静かに休めるような環境を作ってあげ、今までと同じように普通に接してあげることが一番です。
そしてもう一つ、会社の中で上司や部下、同僚にうつ病の人がいる方に注意してほしいことは、むやみに仕事のあと、お酒に誘わないことです。「お酒でも飲んで、気分をパッと晴らそう」と飲みに誘うことがあるようですが、これまでお酒が好きだった人でも、うつ病のときはお酒がおいしくなく、飲みにも行きたくないものです。そればかりか、これまでおいしかったお酒がおいしくないことや、一緒に楽しめない自分によけいにいら立ちや不安を感じてしまいます。お酒には、うつ病を改善させる効果もありません。うつ病の人には、このようなことは避けるようにしましょう。